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応援しよう、日本企業を!
日本企業は復興しながら世界の企業と競争しなければならない

 今回の震災は、私たちを何重にも苦しめている。強い揺れ、家屋の倒壊、津波、精神的ダメージ、原子力発電所の爆発、放射線による被曝、放射性物質の漏洩、農水産業の壊滅、風評被害……。すべてが解決する日、つまり「日本が復興した」と言い切れる日は、いつになったら来るのだろうか。

 被災した日本を世界中の人たちが応援してくれた。募金を通じて協力してくれる人たち、震災後も日本で働いてくれる外国人、日本製品を購入してくれる人々など。いろいろな形で世界の人は日本にエールを送ってくれる。世界からの応援をありがたいと思ったものだ。人間関係やポジティブなマインドが希薄化したと言われ続けた私たち日本人が、久々に人間の心の温かみを知った瞬間だった。そして、次は私たちが、世界の人の応援に応える番だ。

 しかし、今、日本は「放射線の大流出」という地球環境の汚染を続けている。放射性物質の漏洩による被曝被害は、国境をまたいで世界中へと広がる。今、日本は世界に「恐怖」を撒(ま)き散らしているのだ。人間誰もが生きていくのに必要な空気と水に毒を撒いている。これまで世界の首脳が集まり議論されてきた「温室効果ガス排出問題」よりはるかに大きな害をもたらす。少なくとも、二酸化炭素の量を日々測定し、それが多いからといって野菜や魚が出荷中止になることはない。しかし放射線は、人命を脅かすのだ。

 原子力発電所の問題は、すでに世界でも話題になっている。各国では原子力反対運動も広がっている。誰もが自国の安全を第一に考えるものだ。「安全な暮らし」は世界共通の願いである。だが、放射線は「Fukushima」から毎日放出されている。もちろん、日本の復興を応援してくれている世界の国々の人のところにも風にのって、または海に流されて届いてしまう。このような事態が長引けば、世界各国の日本に対する見方が変わるのは言うまでもない。自分自身や家族の安全をいつまでも脅かす他国を継続して応援することはないだろう。その時、批判を受けるのは、日本という国であり、世界で活躍する日本企業であり、そして私たち日本人である。

 日本は、過去GDP世界2位まで上り詰めた国だ。その国が積極的に推進してきた原子力発電所が、国を窮地に追い詰めている。想像を絶する規模の津波で、製造施設が破壊され、災害を免れた工場は、電力供給不足で生産量が落ちている。これだけでも、海外との競争力が落ちてしまうのに、更に放射線の問題が大きくのしかかる。農水産物の輸出ができなくなることは、容易に想像できるが、電子部品や完成品、自動車などの工業製品も、放射能汚染を危惧(きぐ)する各国によって差し止められるだろう。

 現在の福島原発の状況は、不明瞭な情報しか手に入らず、状況の把握は難しいが、放射能汚染が数カ月か数年(?)続くと考えるのが妥当だろう。状況の深刻さは、その詳細がわからないとしても、日本企業が今後、長期間にわたって、厳しい環境に立たされることは間違いない。この状況を理解し、売り叩かれる日本企業を支えられる投資家、それは「日本人」である私たちだけだろう。痛みを分かち合い、復興したいという共通の目的を持つ私たちだからこそ、将来の日本企業の復活を期待し底値を買えるのだ。日本経済復活を信じて、私たち投資家は日本企業を応援し続けよう。

  (2011/04/08掲載)


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